製造業の海外営業において、「自社の製品を必要としている海外企業をどのように探せばよいか分からない」「ターゲット企業は分かっていても、誰に、どう、アプローチすべきか分からない」という課題は少なくありません。
特に、専門性の高い製品や技術を扱う製造業では、単に海外企業のリストを作り、営業メールを送るだけでは成果につながりにくいケースがあります。
そこで活用できるのが、LinkedInの営業支援ツール「Sales Navigator」です。
KYNOVUS(キノヴァス)は、元キーエンス初代海外事業部長をチーフマネジメントアドバイザーに迎え、キーエンス初代女性営業としてトップの営業実績を持つ岩淵優里奈が代表取締役を務めています。
さらに、欧米企業を中心にLinkedIn・Sales Navigatorの活用支援に累計500社以上携わってきたグローバルチームの知見を掛け合わせ、日本企業の海外営業・マーケティングを支援しています。
KYNOVUSは製造業に限らず、さまざまな業界の海外顧客開拓を支援していますが、製造業の支援においても、それまで全く接点のなかった海外企業とLinkedInを通じて新たな関係を築き、実際の新規取引・売上につながる事例が生まれています。
本記事では、こうした営業・海外事業・LinkedIn活用の実務経験をもとに、製造業の海外営業におけるSales Navigatorの活用方法を解説します。
なぜ製造業の海外営業は難しいのか
日本の製造業には、高い技術力や専門性を持つ企業が数多くあります。
一方、海外営業については、「どの企業に自社製品のニーズがあるのか分からない」「海外は現地代理店に営業を任せている」「展示会で名刺交換をしても、その後の商談につながらない」といった課題をよく耳にします。
製造業の海外営業が難しい理由の一つは、製品や技術の専門性が高いからこそ、顧客となり得る企業や担当者を見つけることが難しい点にあります。
例えば、同じ製品や技術でも、自動車、食品、医療、半導体など複数の業界で活用できる場合があります。
さらに、同じ企業の中でも、製品の選定に関わるのが購買担当者とは限りません。
研究開発、生産技術、品質管理、製造現場など、製品や用途によって課題を持つ部署やアプローチすべき相手は異なります。
つまり、製造業の海外営業では、「どの企業を狙うか」だけでなく、「その企業の誰と接点を持つべきか」まで考える必要があります。
Sales Navigatorと製造業の海外営業は相性が良い
Sales Navigatorでは、国や地域、業界、企業規模、職種、役職など、さまざまな条件を組み合わせて企業や人物を検索できます。
この機能は、専門性の高い製品を扱う製造業の海外営業と非常に相性が良いと私たちは考えています。
例えば、単に「ドイツの製造業」を探すのではなく、特定の業界や企業規模に絞り、その企業の研究開発、生産技術、調達などに携わる人物を探すことができます。
しかし、ここで重要なのはSales Navigatorの検索機能そのものではありません。
重要なのは、自社製品を購入する可能性がある企業や、その製品の採用に関わる人物をどのように定義するかです。
Sales Navigatorには多くの検索フィルターがあります。
しかし、そもそものターゲット設計が間違っていれば、どれだけ細かく検索条件を設定しても成果にはつながりません。
元キーエンス営業の視点:製品を売る前に「誰が顧客なのか」を考える
Sales Navigatorを使うと、非常に多くの海外企業やビジネスパーソンを検索できます。
だからこそ、最初に「誰を探すのか」を明確にすることが重要です。
例えば、「この製品を売りたいから購買担当者を探す」という考え方だけでは、十分ではない場合があります。
まず考えるべきなのは、
「この製品は、顧客のどのような課題を解決できるのか」
「その課題を抱えている可能性が高い企業はどこか」
「実際にその課題に直面しているのは、どの部署の誰か」
ということです。
製造業の場合、製品を購入する人と、製品の必要性を最初に感じる人が異なるケースも少なくありません。
例えば、購買担当者ではなく、研究開発や生産技術の担当者が最初に技術や製品に関心を持ち、その後、社内で検討が進むこともあります。
元キーエンス初代女性営業として営業に携わり、トップの営業実績を経験したKYNOVUS代表の岩淵は、Sales Navigator活用においても、単に多くの人にアプローチするのではなく、「誰が顧客になり得るのか」、という見込み顧客を正確に捉えることを重視しています。
製品や技術への理解をもとに顧客の現場を考え、アプローチすべき企業や人物を設計する。
Sales Navigatorは、この営業の考え方を海外市場で実践するために活用できるツールです。
製造業では「1社1人」でターゲットを考えない
製造業のSales Navigator活用で、私たちが重要だと考えているのが、「1社1人」でターゲットを考えないことです。
専門性の高い製品では、製品の導入や採用に複数の人物が関わることがあります。
現場で課題を感じている技術担当者。
製品や技術を評価する研究開発担当者。
取引や価格交渉を担当する購買担当者。
そして、最終的な意思決定を行う責任者。
一人にメッセージを送り、返信がなかったからといって、その企業にニーズがないとは限りません。
Sales Navigatorを活用することで、一つのターゲット企業の中から複数のキーパーソンを探し、それぞれの役割を確認しながら接点を作ることができます。
また、海外企業では、日本企業とは部署名や役職名が異なることもあります。
日本語の役職名をそのまま英語に置き換えて検索するだけでは、適切な担当者を見つけられない場合もあります。
製品がどのように使われるのか。
誰が課題を持つのか。
誰が技術を評価するのか。
誰が意思決定に関わるのか。
こうした顧客側の状況を考えながら、ターゲットを設計することが重要です。
500社超の支援経験から見る、海外Sales Navigator活用のポイント
KYNOVUSのグローバルチームは、欧米企業を中心にLinkedIn・Sales Navigatorの活用支援に累計500社以上携わってきた経験を持っています。
その経験から、海外営業におけるSales Navigator活用では、ターゲットを見つけることと同じくらい、「どのように接点を作るか」が重要だと考えています。
日本企業の海外営業では、最初のメッセージから自社や製品について詳しく説明してしまうケースがあります。
しかし、LinkedIn上でまだ関係のない相手に、一方的に長い製品紹介を送っても、必ずしも返信にはつながりません。
まず相手との接点を作る。
相手の業界や役割を理解する。
コミュニケーションを通じて、相手がどのような製品や課題に関わっているのかを知る。
そして、自社の製品や技術が相手に関係する場合に、必要な情報を提供する。
LinkedInを活用した海外営業では、こうした関係構築のプロセスが重要です。
また、海外市場を相手にする以上、単に日本語の営業メッセージを英訳すればよいわけではありません。
国や地域、業界によって、LinkedInの使われ方やビジネスコミュニケーションにも違いがあります。
KYNOVUSでは、日本側の製品や営業に対する理解と、グローバルチームが持つ海外LinkedIn・Sales Navigator活用の経験を組み合わせながら、海外市場へのアプローチを設計しています。
実際に、全く接点のなかった海外企業から売上が生まれている
Sales NavigatorやLinkedInを活用した海外営業について、「本当にLinkedInから売上につながるのか」と疑問に思う方もいるかもしれません。
実際にKYNOVUSが支援する企業では、LinkedInをきっかけに、それまで全く接点のなかった海外企業との新規取引や売上につながる事例が生まれています。
もともと名刺交換をしていた相手でも、展示会で出会った企業でも、代理店から紹介された企業でもありません。
Sales Navigatorなどを活用してターゲットとなる海外企業や担当者を見つけ、LinkedIn上でゼロから接点を作った企業です。
専門性の高い製品を扱う製造業の場合、「海外にニーズがない」のではなく、自社の製品を必要とする可能性のある企業や担当者と、まだ出会えていないだけというケースもあります。
世界中の企業を一社ずつ調べ、担当者のメールアドレスを探すことには限界があります。
一方、Sales Navigatorを活用することで、自社がこれまで全く接点を持っていなかった海外企業や、その企業で実際に対象分野に携わる人物を探すことができます。
そして、LinkedIn上で接点を作り、コミュニケーションを重ねることで、実際の取引につながる可能性があります。
私たちの支援現場でも、LinkedInは単なる認知獲得や「つながり」を増やすためのSNSではありません。
海外で新しい顧客との接点を生み出し、実際の売上につながる営業チャネルとして機能しています。
Sales Navigatorは、海外の「顧客資産」を積み上げるためのツール
Sales Navigatorを活用する目的は、メッセージを大量に送り、すぐに商談を獲得することだけではありません。
KYNOVUSでは、LinkedInを活用した海外営業において「顧客資産を積み上げる」という考え方を重視しています。
今すぐ製品を購入する企業だけを探す。
これは、簡単なことではありません。
一方で、将来的に顧客になる可能性のある企業や担当者と今から接点を持ち、継続的に関係を築くことはできます。
ターゲットとなる海外企業の担当者とつながる。
自社や製品に関する情報を継続的に発信する。
相手の投稿や活動を知る。
必要に応じてコミュニケーションを取る。
そして、相手に課題やニーズが生まれたときに、自社を思い出してもらう。
こうして築いた海外企業との接点や関係は、一度きりの展示会や単発の営業メールとは異なり、企業に蓄積されていきます。
特に、製品の専門性が高く、検討や導入までに時間がかかる製造業だからこそ、短期的な商談獲得だけではなく、中長期的に海外の顧客資産を積み上げる視点が重要だと私たちは考えています。
まとめ:製造業の海外営業でSales Navigatorを活用するために
製造業の海外営業においてSales Navigatorを活用する際、重要なのは検索機能の使い方を覚えることだけではありません。
自社製品は、どのような企業の、どのような課題を解決できるのか。
その課題を抱えているのは、企業の中の誰なのか。
そして、見つけた相手とどのように接点を作り、関係を築いていくのか。
製品や業界への理解、営業の考え方、そして海外市場におけるLinkedIn活用の知見を組み合わせることで、Sales Navigatorは製造業の海外顧客開拓における強力なツールになります。
株式会社KYNOVUSは、元キーエンス初代海外事業部長をチーフマネジメントアドバイザーに迎え、キーエンス初代女性営業としてトップの営業実績を持つ岩淵優里奈が代表取締役を務めています。
さらに、欧米企業を中心にLinkedIn・Sales Navigator活用支援に累計500社以上携わってきたグローバルチームの経験を掛け合わせ、日本企業の海外営業・マーケティングを支援しています。
実際に、製造業を含むKYNOVUSの支援先では、それまで全く接点のなかった海外企業との新規取引や売上につながる事例も生まれています。
製造業の海外営業やSales Navigatorを活用した海外顧客開拓に課題を感じている企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせフォームよりご相談ください。
執筆者について
岩淵優里奈(株式会社KYNOVUS 代表取締役)
キーエンス初代女性営業としてトップの営業実績を持つ。現在はKYNOVUS代表として、欧米企業を中心にLinkedIn・Sales Navigator活用支援に累計500社以上携わってきたグローバルチームとともに、日本企業の海外営業・マーケティング支援を行う。


